プリチャーカールは、上腕をベンチに固定してヒジを曲げることで、上腕二頭筋(力こぶの筋肉)を重点的に鍛えることができます。
初代ミスターオリンピア(1965・66年ボディビル世界チャンピオン)、ラリー・スコットが愛用し、50cm以上の太い腕をつくっていたことから「スコットカール」とも呼ばれ、現在でも広く行われているエクササイズのひとつです。
プリチャーカールのやり方
・ダンベルまたはバーベルを手のひらを上にして持ちます。(EZバー:カーブのついたバーベルだと手首にかかる負担を軽減できます)
・上腕をプリチャーベンチ、または角度をつけたインクラインベンチのパッドに乗せ、固定します。
・動作中、手首は前腕の一直線上にまっすぐに保つようにします。
・腕を、上腕二頭筋(力こぶ)の緊張状態が得られる範囲で(ヒジの関節を痛めないよう、わずかに曲げた状態になるまで)伸ばしていきます。
・息を吸って体幹に力を入れ、吐きながらヒジを曲げていきます。(上腕はパッドから離れないようにします)
・ヒジを完全に曲げたところで一瞬静止し、力こぶを引き締めるようにして力を入れます。
・息を吸いながらゆっくりとウェイトを下ろし、ヒジが完全に伸び切る一歩手前まで伸ばして、繰り返します。
プリチャーカールで鍛えられる筋肉
ヒジの関節を屈曲する(曲げる)ことで、主に上腕二頭筋(上腕の表側、力こぶの筋肉)と上腕筋(ヒジ関節の近く、上腕二頭筋の奥)が鍛えられます。
その他にも、腕橈骨筋(前腕の外側)・円回内筋(ヒジの前側、腕橈骨筋の奥)も動作を補助し安定させるのに働きます。
プリチャーカールの効果
ボディメイクでは肩関節の動きを抑え、太い腕をつくるのに効果的です。
スポーツではヒジを曲げる動作、体操やクライミング・レスリングなど格闘技・ラケットスポーツ・バスケットやバレーボール、また日常でも荷物を持ったり手前に引きつける際などに役立ちます。
まとめ
・プリチャーカールは、ベンチに上腕を固定してヒジを曲げることで、上腕二頭筋(上腕の表側、力こぶの筋肉)を中心に、ヒジを曲げる筋肉群を重点的に鍛えることができます。
・上腕二頭筋に最大限に負荷を集中させるため、上腕はパッドに固定して脚も床につけ、体を定させるようにします。
・ダンベルで(片腕ずつ)行う場合はフォームを重視して、体をひねったり前後にゆすって反動はつけないようにして行います。
ダンベルだとヒジを曲げた際のピークコントラクション(力を込め1~2秒、筋肉を引き締めること)が得やすくなります。
(バーベルやEZバーで)両腕同時に行うと、効率よく1セットまとめて行うことができます。
・応用として、ベンチの反対側で(インクラインベンチの場合はうつ伏せになって)行う方法もあります。
腕が床とほぼ垂直になり、ヒジ周辺をより自由に動かすことができます。(ただし、ヒジ関節を反らせると痛めるので、わずかに曲げたポジションを維持して行います)
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。