トライセプスキックバックのやり方
・ベンチの横に立ち、鍛える側と反対の手をベンチについて上体を支えるようにします。(腕はまっすぐに伸ばして、肩の下につくようにします)
・ベンチ側の足を前に出すかヒザをベンチに乗せて、上体が床とほぼ平行になるように前に倒します。
・鍛える側の手でダンベルを持ち、手のひらを体側に向けます。ヒジを体側につけるかやや後ろまで引き、ヒジを曲げて前腕が床と垂直になるように構えます。
・息を吸って体幹に力を入れ、吐きながらヒジを伸ばしていきます。
・伸び切ったところで一瞬静止(このとき伸ばした腕が上体と平行か、やや高くなるようにします)。二の腕の筋肉を引き締めるようにして、さらに力を入れます。
・息を吸ってヒジを曲げ、ゆっくりとダンベルを下ろし、繰り返します。
・反対の腕も同様にして行います。
トライセプスキックバックで鍛えられる筋肉
ヒジの関節を伸展する(伸ばす)ことで、上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕)が鍛えられます。
腕を背中よりも高く持ち上げると三頭筋がさらに引き締まり、また肩関節の伸展(腕を後ろに引く)動作が加わり、三角筋後部(肩の後ろ)・広背筋(背中、わきの下)が動作を補助し、安定させるのに働きます。
トライセプスキックバックの効果
上腕の後部や肩を引き締め、この部位の筋肉を鮮明にすることができます。
また、スポーツではヒジを伸ばしてボールを投げる、ラケットを振る、腕を前方や下方に押す動作などに役立ちます。
まとめ
・トライセプスキックバックは、上体を前傾してヒジの関節を伸ばすことにより、上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕の筋肉)を鍛えることができます。
・トライセプスキックバックはヒジを伸ばしたときに、上腕三頭筋と肩の後部に負荷がかかるので、この部位を引き締めるのに効果的です。
・効果を上げるには、上体を床とほぼ平行にしたポジションを保つこと。肩を腰より高くすると、ダンベルを挙げるのに反動を利用しやすくなります。
・また、ダンベルが重すぎると十分な範囲で動作を行いづらくなるので、ゆっくりと上下し、ヒジを伸ばしたときに一瞬静止できる重さのダンベルを用いるようにします。
・ダンベルを下ろす際は、前腕が床と垂直になるところまで、それ以上にヒジを曲げると三頭筋への負荷が抜け、またスタート時に勢いをつけやすくなります。
・基本的にトライセプスキックバックは、片腕ずつ行ったほうが行いやすくなります。まれに上級者が両腕同時に行うこともありますが、この場合は股関節や腰周りにかなりの筋力が必要になり、動作の難易度も高くなります。
・トライセプスキックバックは、ヒジの関節を伸ばす・腕を背中より高く上げるという2段階の動作によって、上腕三頭筋に最大限の負荷をかけることができます。