【筋トレ&ストレッチ】パーソナルトレーナー佐藤公治 

NSCA認定パーソナルトレーナー、日本ストレッチング協会認定ストレッチングインストラクター。92年よりジム指導、自身も体脂肪率5%のダイエット経験があります。

【腹直筋下部(下腹部)の筋トレ】ニートゥチェスト

ニートゥチェストは、体を丸めてヒザと胸(骨盤とろっ骨)を近づけることで、主に腹直筋下部・上部(腹筋、腹部正面)を鍛えることができます。

 

ニートゥチェストのやり方

・床もしくはベンチに座って、手を腰の後ろにつきます。

・下背部(腰)を丸めて上半身を45~60度、後ろへ傾けます。

・ヒザを軽く曲げて脚を床から浮かせ、手で体を支えながらバランスをとって、無理のない範囲で体を前後に伸ばします。

・息を吸って体を丸め、ヒザを胸のほう(骨盤をろっ骨のほう)へ近づけます。

・息を吐きながらゆっくりと体を伸ばし、繰り返します。

 

ニートゥチェストで鍛えられる筋肉

 

脊柱(背骨)の周辺では、体幹部を屈曲する(上半身を丸める)ことで、主に腹直筋(とくに下部:下腹部)を鍛えることができます。

腹直筋は、ろっ骨の下部から骨盤につながる筋肉で、ニートゥチェストでは骨盤をろっ骨に近づけることで、主に腹直筋の下部(下腹部)が鍛えられます。

腹直筋上部(6パック:「割れた腹筋」と呼ばれるところ)もスタート時に体幹部を安定させるのに働き、動作の最後で胸をヒザ近づけるところでさらに刺激されます。

また、外・内腹斜筋(わき腹、表層と奥の筋肉)も動作を補助するのに働きます。

股関節(太ももの付け根)では、屈曲筋群(股関節を曲げる筋肉)である大腿直筋(太ももの前)・腸腰筋(太ももの付け根の奥)・恥骨筋(太もも内側の奥)も動作を安定させるのに働きます。

 

ニートゥチェストの効果

ボディメイクでは、腹直筋が発達すること下腹部を引き締め、腹筋を鮮明に見せる効果があります。

また、骨盤を安定させて脊柱を適切なポジションに保つことで姿勢を良くし、腰痛を予防する効果が見込めます。

スポーツでは体操で脚を上げる・ボールを蹴る・格闘技でキックしたり腹部の防御などに、日常でも歩行やランニング・つまずきによる転倒予防などの効果が期待できます。

 

まとめ

ニートゥチェストは、上体を丸めてヒザと胸(骨盤とろっ骨)を近づけることで、腹直筋(とくに下腹部)を鍛えることができます。

ニートゥチェストで強度を上げるには、ヒザを胸にできるだけ近づけるようにして、骨盤を後方へ回旋する(回す)ようにすると効果的です。

(このとき、上半身を起こしすぎないよう注意。腹筋への負荷が半減して、腰に負担がかかるようになります)

・ヒザを軽く曲げた状態を保ち、そのまま上下するとテコが大きくなり、負荷を大きくすることができます。

・またベンチを利用して、脚を下方へ下ろすと動作範囲が広がって負荷も大きくなります。

・腹斜筋(わき腹の筋肉)の働きを大きくするには、やや動作スピードを上げて行うと効果的です。

・また難易度は高くなりますが、脚を上げた状態で8の字を描くようにすると、腹斜筋への負荷を高めることができます。

 

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。