「スポーツの練習」と「体づくりのための筋トレ」の違い
スポーツで上達するには、できるだけ無駄な力は使わずに動作が行えるよう、全身を使って反復して必要な動きが身につくように繰り返し練習を行います。
(重量挙げやパワーリフティングなど、挙げられる重さを競う競技の場合も、いかにスムーズにウェイトが挙げられるかがポイントになります)
これに対してボディメイクが目的の筋トレの場合は、挙げるウェイトそのものより、対象とする筋肉が疲労に追い込まれるよう、(しっかりと立つ、または体をベンチに固定するなどして)姿勢を正してウェイトを上下することが重要になります。
(そうして筋肉を一時的に追い込んで、その後に栄養・休養をとって回復・発達を促していきます)
心と体の結びつきを強化する「テンション継続法」
ボディメイクタイプの筋トレでは、ウェイトを素早く上下するより、対象となる筋肉の動きに集中して「意思と筋肉のつながり(ターゲットとする筋肉が伸び縮みする感覚)」に意識を集中することがポイントになります。
これに効果的なテクニックのひとつが「テンション継続法」です。
8~12回程度、適切なフォームで反復できる重量のダンベルやバーベルを選び、ウェイトを(とくに下ろしていく局面で)ゆっくりとした動作で上下し、セット中に対象の筋肉が追い込まれるよう(力が抜けないよう)動作を繰り返します。
テンション継続法は、例えば上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕の筋肉)の場合、フレンチプレスなど(ウェイトを下ろしていく局面で負荷がかかりやすい)ストレッチ系のエクササイズにとくに効果的です。
筋肉を引き締める「ピークコンコントラクション法」
ウェイトを挙げきったときに負荷がかかりやすい収縮系のエクササイズでは、「ピークコントラクション法」が効果的です。
これはウェイトを挙げ切ったとき、1~2秒静止して、さらに対象の筋肉を引き締めるようにして力を入れて追い込んでいくやり方になります。
(そこから、ゆっくりとウェイトを下ろしていき、また繰り返します)
ピークコントラクション法は、上腕三頭筋ではダンベルキックバックなどに効果的です。
ボディメイクのための筋トレのポイント
上級者向けには、限界に達したところで反動を加えたり、パートナーの補助を受けてさらに動作を繰り返す方法もあります。
ただし、ケガや回復が追い付かなくなるリスクもあるので、やりすぎには注意が必要です。
基本的にはスクワットやベンチプレスでも反動は用いず、きちんとウェイトをコントロールして動作を行うことがケガのリスクを抑え、土台となる筋肉の成長を促す方法となります。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。